主催イベント「インスタビアナイト ~食と個人をつなぐInstagram分析~」

インターネットの普及により、企業と顧客の関係が変化し、企業のマーケティングはより複雑化しています。
その中でもSNSを活用したマーケティングの重要性を伝えるための、イベントを開催いたしました。

セミナータイトルの「インスタビアナイト」は、ハッシュタグ「#インスタビア」「#ビアスタグラム」のInstagram投稿が流行っていることと、D4DRでビール主要4社のインスタグラム分析を行った経験があることから付けられました。SNSを活用したマーケティングに強みを持つアイランド株式会社(※)と共催し、ビールを飲みながら、食における消費者と企業の新たな関係性を探求した、楽しい夜になりました。

※アイランド株式会社:「おとりよせネット」「レシピブログ」「朝時間.jp」「クッキングラム」などのポータルサイトを運営。毎日の暮らしを楽しく豊かに過ごすために 「ありそうでなかった、あったら嬉しい」サービスを提供しています。
www.ai-land.co.jp/

D4DRの考える、ソーシャルメディアマーケティング

現在のマーケティングで重要なことは、大きく3つあるとD4DRでは考えています。

①観察と可視化
②新規事業とオープンイノベーション
③デジタルトランスフォーメーション

これらにより、コミュニケーションを抜本的に変革していく必要があります。
デジタルマーケティングの領域が拡大しており、顧客がモノを買う時に、どこで行動変容をさせるか、ということが肝になっています。
IoT化が進み、顧客が買った後の情報も一部取れるようになってきていますが、食品や生活消費財は商品がインターネットにつながっていないことから、情報を取ることができません。

そこで、ソーシャルメディアを活用し、顧客が自ら発信した情報を分析することが、マーケティングにおいて重要となります。
Instagramは、顧客が自ら体験した感想・情報などのデータがあげられているという点で、マーケティングにおいて非常に有用で深いデータだと言えるでしょう。

プログラム

1. Instagram投稿による、ビール4大銘柄比較分析(D4DR)
2. 料理インフルエンサーマーケティングについて(アイランド)
3. ヤマキ×レシピブログ「#白だしさっと煮」Instagram投稿キャンペーンの調査について(D4DR)
4. 3者パネルディスカッション(大広・森下、アイランド・粟飯原、D4DR藤元(D4DR)

Instagram投稿による、ビール4大銘柄比較分析(D4DR)

D4DRではインスタビアナイトにちなみ、以前行ったビール4銘柄の比較分析の発表を行いました。

アサヒ、キリン、サントリー、サッポロの4大銘柄で、下記2つの視点から分析を行い、それによって見えてきたことを発表しました。

①商品名に含んだハッシュタグの傾向
②投稿された画像について各社を分析

SNSでは顧客のそれぞれのシーンを見たり、ビールと一緒に出てくるモノや言葉を拾うことで、マーケティングに活用することができます。

また、時系列で追うことができる点でも強みであり、キャンペーンの効果測定や商品開発、ブランド力の維持と向上に生かすことができると、D4DRでは考えます。

料理インフルエンサーマーケティングについて(アイランド)

アイランドでサービス提供している

・レシピブログ
・cookingram

を活用し、人を軸としたマーケティングが強みとなっています。

料理のインフルエンサーを軸として巻き込み、レシピブログ・cookingram読者の方々に新しい提案ができます。

①ブロガーの料理の腕前が高い点
②ブログは情報量の際限が無い点

上記が強みとなっており、ブログに関しては物語風に情報提示ができるため、調理や食卓シーンを訴求しやすく、強い共感を与えることができます。

InstagramやTwitterによる情報発信も増えましたが、ブログは得られる情報が多い点で、読者への影響力が強く、ブログだからこそできることもあります。

また、イトーヨーカ堂と連携し、人気ブロガーの考案したレシピを店舗で調理実演・販売を行うクッキングサポートも行っていて、ネットとリアルを掛け合わせたプロモーション提案も効果的です。

ヤマキ×レシピブログ「#白だしさっと煮」Instagram投稿キャンペーンの調査について(D4DR)

ヤマキが「割烹白だし」のボトルをペットボトルにリニューアルした際に、モニタープレゼントとアイランド株式会社「レシピブログ」のコラボコンテストを行いました。

「割烹白だし」を使って「さっと煮」(フライパンでさっと作れる簡単な煮物)レシピの投稿を行い、優秀者にプレゼントが贈られるものです。

投稿内容の分析を、D4DRで行ったところ、コンテストの応募目的でないオーガニック投稿が多く、コンテストの盛り上がりが確認できました。

コンテスト初期は商品パッケージと料理一品が一緒に移りこんだ投稿が多かったが、後半からコンテスト終了後にかけては、実際に持っていくお弁当を「#白だしさっと煮」で投稿する場面が見られました。白だしさっと煮が投稿者の生活に定着したということです。

これらの分析により、コンテストの効果があったことが証明され、次への気づきや手法が見えてきます。Instagram等のSNS分析を行うことにより、訴求ポイントが見えてくるとD4DRでは考えています。

3者パネルディスカッション

プレゼンテーションの後は、大広・森下茂雄氏、アイランド代表取締役社長・粟飯原理咲氏、D4DR・藤元の3名によるパネルディスカッションが行われました。

・メーカーはSNSとどう付き合っていくべきか
・SNSにより、メディアはどう変わっていくか
・生活者の生活シーンに入り込むために、どうするべきか

上記をテーマに議論がなされました。「エモい」コンテンツに、盛り上がりの可能性があると思う、という粟飯原さんのメッセージに、多くの方がうなずいていたのが印象的でした。

※エモい:英語の「emotional」を由来とした、「感情が動かされた状態」、「感情が高まって強く訴えかける心の動き」などを意味する日本語の形容詞。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%A2%E3%81%84


会場にはインスタビアナイトの名の通り、ビールやインスタ映えする軽食が用意され、終始和やかな雰囲気でお楽しみいただけました。
最後の懇親会でお話したメーカー担当者は、それぞれ様々なSNSマーケティングに関する悩みをお持ちでした。

SNSを用いてキャンペーンを行う際には、キャンペーンが本当に効果があったのか、検証することが大切です。
商品をどういう顧客が愛用しているのか、どういう使われ方をしているのかをSNSを通して観察することができ、今後への気づきに繋がります。

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Yoshida

専門は卸小売り、個人のライフスタイル、宗教・哲学など人文学。未来社会の事業環境整理・ 戦略コンサルティング、スマートシティ戦略立案等のプロジェクトに関わり AI、ロボット、IoT による社会課題解決に関心を 持つ。 カワイイ白犬と一緒に暮らす、ミレニアル世代。趣味は筋トレ・山登り・座禅・華道で、剛と柔の両立を目指している

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