【イベント報告】40周年を迎えた「SHIBUYA109」の新時代への一手とは?(第22回NRLフォーラム)
2019年3月28日、D4DRが企画・運営に関わる第22回「Next Retail Lab(ネクストリテールラボ)」フォーラムが開催されました。今回は登壇者として、株式会社SHIBUYA109エンターテイメント オムニチャネル事業部 MDプランニング 渋谷オペレーション担当の山崎彩夏さんをお迎えしました。
「SHIBUYA109」は2019年4月28日に40周年を迎え、ロゴの刷新や、売り場のリニューアルを行う予定です。新しい「109」が目指す戦略から、小売業界のこれからを考えました。
変わりゆく渋谷と「109」の取り組み例
渋谷の再開発が進み、渋谷の中での「109」の役割を考えたとき、今のファッションでほぼ構成される業態では難しさを感じていると山崎氏は話します。そこで、ファッションと音楽、アニメ、スポーツなど様々なコンテンツとの連携を考えているとのことでした。
私が面白いと感じた取り組みの一つは、「SHIBUYA109 lab.」
※アラウンド20(20歳前後)についての情報を収集し、実態やマーケティング調査等の研究を行う若者マーケティング研究機関
で、アラウンド20を良く知ることで、今の109のターゲット以外も掴んでいきたい戦略を持っています。
山崎氏によると、アラウンド20のトレンドは、SNSの登場などにより興味の多角化・細分化が進み、他の世代よりもファッションへの興味や優先度が下がっている傾向がみられるため、新しい109はファッション以外にも力を入れていきたいと話しました。
109の差別化ポイントについてもお話がありました。
109の財産である店舗スタッフを活用し、店舗スタッフにフォーカスした「FLAGSHIP GIRLS」というコンテンツでは、スタッフ個人の素顔を見ることができ、またSHIBUYA109公式サイトでは、スタッフのコーディネート一覧を閲覧できるようにし、ECでの購買まで送客可能ということです。
アプリと連携した取り組みも独特で、館内ではブランディングや景観の問題からセールのポップ等を制限しており、アプリと連携して割引を行っているとの話でした。そのため、店舗スタッフにも顧客にもアプリが浸透し、デジタル戦略がより打ちやすくなったということでした。
どの取り組みも109ならではの特色を生かした取り組みだと感じました。
特に「FLAGSHIP GIRLS」は店舗スタッフの持つ力を最大限に活用し送客や顧客とのエンゲージメント強化につなげるだけでなく、店舗スタッフのモチベーションアップにもつながるため、109全体が活性化する素晴らしい施策だと感じました。
変化を続ける小売業界と「109」
ディスカッションパートでは109は館内物流の効率の悪さが問題で、買った商品の補充がロスになっていると考えられるため、全館ショールーム化する必要があるのではないかとの意見が印象的でした。
今回ディスカッションで出ていたような取り組みは、アメリカの大手百貨店「ノーズストローム」が服を売らない店舗として「Nordstrom Local」をすでに展開しており、小売の新業態と言えるでしょう。
「SHIBUYA109」は平成の若者文化を象徴する存在として、渋谷に君臨してきました。時代が「令和」に変わると同時に、109ロゴの刷新、館内リニューアル等、新しい時代とともに変化を続けていることが確認できました。
これからも109の進化に注目をしていきたいです。
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