カスタマージャーニーマップ事例集
本記事では、カスタマージャーニーマップの事例(特に海外事例)をいくつかご紹介します。
1.Starbucks(スターバックス)
2.LEGO(レゴ)
3.Rail Europe(レイルヨーロッパ)
4.Ford(フォード)
Ⅰ.カスタマージャーニーマップの注目度は年々向上
以下のグラフを見ても、カスタマージャーニーの注目度が年々向上していることが読み取れます。
日本の『カスタマージャーニー』検索動向 by Google Trends
海外の『Customer Journey』検索動向 by Google Trends
※定期的に検索ボリュームが大きく下がっているのは、年末年始の休暇期です。
日本、海外どちらの時系列グラフからもGoogleにおける『カスタマージャーニー』『Customer Journey』の検索ボリューム増加傾向にあることが分かります。
そこで、まずは海外においてカスタマージャーニーの先進事例として取り上げられているものをいくつかピックアップしました。
Ⅱ.カスタマージャーニーマップ事例
1. Starbucks(スターバックス)のカスタマージャーニーマップ
Little Springs Design社のデザイナーが作成したスターバックスのカスタマージャーニーマップです。利用者のスターバックス来店前~退店までのカスタマージャーニーが描かれています。
満足度を高める体験(Enriched Experience)と、満足を阻害する体験(Poached Experience)が整理されている点がポイントです。
前者はCS/エンゲージメント向上施策に反映され、後者はスターバックスからの離脱防止の施策に反映されるものと思われます。
2. LEGO(レゴ)のカスタマージャーニーマップ
LEGOのオウンドメディア活用のためのカスタマージャーニマップです。
利用者が、ロンドンからニューヨークへ向かうフライトの中における、サービス体験前・体験中・体験後のタイミングと、感情の変化が表現されています。
移動中の利用者をどのように感情変化させ、LEGOへのエンゲージメントを高めるサイクルを作るか、を導き出すために活用されるものと捉えられます。
3. Rail Europe(レイルヨーロッパ)のカスタマージャーニーマップ
コンサルティング会社Adaptive Pathが作成したRail Europeのカスタマージャーニーマップです。
購買プロセスがオンライン検索・予約・旅行前・旅行中・旅行後と情報接触の段階から実際の体験までが網羅されています。また、思考・感情・体験と利用者の行動が細分化されており、分かりやすく情報整理がされています。
マップには表現されていませんが、これを施策に落とし込むとなると、オンラインチャネルにおける検索~予約においてきちんと予約してもらうこと、予約後のサポートから実際の旅行段階で満足してもらうことの2つのゴールがあると思われます。活用目的にも寄りますが、ジャーニーだけでなく、KPIやKGI設定も併せて考えておくことも重要なポイントと言えます。
4. Ford(フォード)のカスタマージャーニーマップ
少し特殊です。websiteを起点に反時計回りのカスタマージャーニーになっています。
purchase(購入)とrepurchase(再購入)が含まれており、長いスパンでカスタマージャーニーを捉えていることが分かります。
ウェブサイトファネルでは、自動車紹介ページ~試乗までのユーザボリュームがプロットされており、各チャネルでどのぐらいのユーザを獲得すればよいかが分かります。
Ⅲ.購買プロセス・顧客行動・施策がカスタマージャーニーマップのフレームに寄与する
以上のように、マップのフレームはさまざまですが、大きな違いを上げるとすれば、購買プロセス、顧客行動、施策の3要素に集約できると思います。
購買プロセスはカフェと自動車では検討期間も接触チャネルも全く違うのを想像していただければわかりやすいかと思います。
顧客行動はRail Europeにあるように思考・感情・体験などいくつかの要素に分解できます。どこを重点的に調べるかは”顧客にどの様に変わってほしいか?”によるでしょう。
施策は、顧客行動を明らかにした上で最適なものを導き出します。カスタマージャーニーからきちんと成果を上げることを常に見据えておく必要があります。
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