【イベント報告】広告プロモーションによる騒動を引き起こさないために(第29回NRLフォーラム)
次世代のリテールやマーケティングについて考えるシンクタンクコミュニティ、ネクストリテールラボ(NRL)が11月28日、キュレーションズ セミナールームにて開催された。
この頃、インターネット・SNSの普及によりネット炎上と呼ばれる騒動が度々報道されているのを目にすることがある。 今回のNRLでは、”広告プロモーションによるネット炎上”をテーマに講演、ディスカッションが行われた。
ゲスト講師は、ブロガーとしてネット炎上事例のまとめ記事を書くことも多い、徳力基彦氏。 徳力氏の講演は、企業が陥りやすいプロモーションにおけるネット炎上、ステルスマーケティングについてであった。ステマ騒動の歴史や、炎上が起きる背景、騒動・炎上を起こさないためにすべき事など、実例を交えながら分かりやすく解説されていた。
徳力氏によると、ステマ騒動や炎上を起こさないためには、以下のポイントをチェックすることが必要になるとのことだ。
- 「広告」には関係性を明示する
広告・マーケティング団体のガイドラインで線引きを確認する - ⾃社のファンが失望する手法には手を出さない
- ステマはメリットよりも炎上時のリスクの方がはるかに大きい
講演後のディスカッションでも具体的な対応策についてなど、活発に意見が飛び交っており、企業にとって関心の高いテーマであることを再認識できた。
昨今は、SNSの普及によりあっという間に炎上・延焼となってしまう時代だ。リスクを十分考えた上で、宣伝活動を行わなければブランドのイメージダウンに繋がりかねない。今後は、炎上する”かもしれない” ことを念頭にプロモーションすることと並行して、自社に対する評判を把握しておくことで炎上を予防することも必要になるだろう。
炎上とは異なるが、評判を把握する手法については、先日D4DRで行った分析事例をひとつご紹介したい。
SNS調査 東京オリンピックのマラソン札幌開催・大通り発着案に賛成の市民は 3%に
D4DR 札幌リサーチセンターでは、twitterを対象として、数日間の反応の大きさ、及び賛否の反応を、全体、さらに都民、道民に分けて確認することにしました
こうした世論の分析は、SNSであるからこそ即時的かつ自在な設計によって実施することが可能であり、 「どうしてそのような論調になったか?」「なぜその現象が起きたのか?」等、背景や周辺環境の分析等につなげていくことが出来る。
徳力氏の講演でもあったように、「自社のファンを失望させない」ことを多くの声を集めて確認することも、企業の宣伝活動には必要な要素になるだろう。
次回のNext Retail Lab(2020年1月30日 木 開催)は、「創業100年以上。SGDsを実証してきた老舗企業が考える、持続可能性とは。」をテーマに取り上げます。
(NRLはD4DRが幹事の一員として企画・運営を行っています。 )
詳細: https://www.facebook.com/events/731933590631670/
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