コミュニケーション適合性評価サービス
サービス背景
想定と事実の相違の中に「正解」がある
ソーシャルメディア活用を行う企業が増え始めた2000年代前半からしばらくの間、「ソーシャルメディア活用」の中心といえば「企業ブログの開設」である時期があった。twitterの登場以降はユーザーとのインタラクティブなダイレクトコミュニケーションが可能になったことで、「アクティブサポート」に代表される新たなコミュニケーションチャネルとしても注目され、活用する企業が増加した。
2010年代になると、さらにfacebook、NewsPicks、LINE、Instagramといった、情報の公開範囲やコミュニケーションスタイルが異なるメディアが選択肢に加わり、企業発のデジタルマーケティング幅はさらに広がっている。
ソーシャルメディアは、アカウント取得や発信など、メディア運用に対するハードルが相対的に低いため、「誰にみてもらうための発信であるか?」といった目的が欠如したまま運用を継続するケースも多く、結果としてビジネス的な成果があいまいになっていることがある。
そのようなケースでは、成果をもたらすコンバージョンユーザー以外のターゲットが反応し、そのために企業のさまざまなリソースが消費されてしまう「浪費」をすることが多い。
一方で、後述するノンアルコールビールのように、利用を想定しているユーザー層以外の層が反応することにより、消費を誘発することに成功したケースも存在している。
このように、想定と事実の相違自体が「悪」なのではなく、その相違を正確な把握しないことが、新たな正解へ辿り着くことへの大きな機会損失になっている。
D4DRでは、企業ブランド、プロダクトブランドに関するデジタルマーケティングの状態を可視化、分析することで、想定と事実の相違を把握するため、3つのターゲット(プランニングターゲット、コミュニケーションターゲット、コンバージョンターゲット)を明確にしたコミュニケーションの在り方を追求している。
企業発コミュニケーションの現状と課題
コミュニケーションをとりまく現状や企業とっての課題は多岐にわたるが、おおむね以下のような項目に分類できる。
現状
- 企業コミュニケーションにおけるデジタル化が進行する「デジタルシフト」が進行した
- 企業SNSアカウントの運用が一般的になってきた
- SNSアカウントの運用/分析ツールを採用するケースが増加した
企業のかかえる課題
- 定量的なデータは蓄積されてきたが、どう解釈してよいか分からない
- ターゲットの行動/反応を客観的に分析できていない
- 分析結果を社内に共有できていない
- 採用しているツールで、できそうでできないことが多い
D4DRの強み
D4DRでは、分析コンサルティングサービスのデータソースとしてソーシャルメディアデータの可視化・分析を実施しており、以下の強みを持っている。
- ツールだけでは分析できない、SNSを中心とした感情分析の知見/実績がある
- 自社でツール提供を行っていない為、中立的な提言ができる
本サービスが対象とするメディア
- newspicks
- ブログ
サービスの特徴
本サービスは、3つの観点に基づいてデジタルマーケティングの適合性評価を行う。
- ターゲット
- コスト
- ツール
ターゲット適合性評価とは
ターゲットバブル
プロジェクトとして想定していたターゲットと、実際に反応があったターゲットとの関係性を「ターゲットバブル」で顕在化する。
ターゲットバブルの基本イメージ
プロジェクトとして想定していた範疇に、実際のコミュニケーション対象と成果対象が収まっている状態。コミュニケーション効率が良い傾向にある。
- プランニング・ターゲット(PJ)・・・プロジェクトとして想定していたターゲット
- コミュニケーション・ターゲット(CM)・・・事実(結果)、コミュニケーション対象となったターゲット
- コンバージョン・ターゲット(CV)・・・事実(結果)、成果対象となったターゲット
ターゲットバブルの様々なパターン
評価イメージ
- プランニング・ターゲットを設定。
- 施策を実施してみると、コンバージョン・ターゲットは想定通りだったが、想定していなかった層にコミュニケーションが作用していた。
- プランニングターゲットを拡張し、再設定した上で施策を実施。
- 想定外にコミュニケーションが作用していた層のコンバージョン率が上がり、相対的にコンバージョン・ターゲットが拡張した。
(PL・・・プランニング・ターゲット, CM・・・コミュニケーション・ターゲット, CV・・・コンバージョン・ターゲット)
戦略的ターゲティングの参考事例
ビールテイスト飲料
飲酒運転厳罰化を受けて、ドライバーをターゲットとして発売されたビールテイスト飲料だったが、病人・妊婦などの潜在ユーザーが反応し、市場が拡大。次に機能性食品へとシフトしている。
その他の適合性評価
コスト適合性評価
コミュニケーションに投下されるべきトータルコストは、プロジェクト・ターゲット、コミュニケーション・ターゲットそれぞれに掛けられるコストの最適バランスによって成立する。
より高い成果(CV)を得るために、最適なコストの掛け方を知る
必ずしも、「(プロジェクト・ターゲット)⊇(コミュニケーション・ターゲット)」の関係が最適とは言えないため、最適なターゲットとCVの関係性を知ることが重要である。
- プロジェクト・ターゲットへの投下コスト: PJc
- コミュニケーション・ターゲットへの投下コスト: CJc
- コンバージョン施策への投下コスト: CVc
- TotalCost = PJc + CJc + CVc