d-11 : 終活・死後マネジメント(安楽死・AIアバターなど)

終活・死後マネジメントとは?

終活とは、人生の終わりに向けた準備活動全般を指し、死後マネジメントとは、個人の死後に関する様々な事柄の管理を指す。

テクノロジーの進展により、AIによる個別化された終活アドバイス、BMIによる故人の記憶のデジタル化とAIアバター生成、XRを用いた「仮想墓地」や追悼空間の創出などが可能となる。

AIやバイオテクノロジーの発展により、「死」の概念自体が再定義される可能性もある。

予想される未来社会の変化

  1. AIやデジタル技術による故人の人格再現(デジタルツイン)が一般化し、死後も故人との対話や関係性の継続が可能になる
  2. ユーザーの死亡確認がウェアラブルデバイスやセンサーによって行われ、死後マネジメントサービスの運用がスムーズになる
  3. 個人のデジタルデータをはじめとする無形資産の管理についての意識が高まり、様々なサービスが展開される
  4. 生物としての死を超えて、知性や個としての存在を残そうとする技術・サービスの革新が進む

トレンド

エンディングブック

出典:PR TIMES『終活や事業承継に活用できる書籍制作サービス「エンディングブック」をcom-textがスタート』

com-textは、終活や事業承継の一環として活用できる書籍制作サービス「エンディングブック」をリリース。人生だけでなく事業などの区切りに向け、家族、パートナー、後継者などに伝えておきたいことを1冊の本としてまとめられる。

商業出版に関わってきた編集者/ライターが何度も取材を重ね、書店に並んでいる一般書籍のようなクオリティで仕上げるのも大きな特徴。

「エンディングノート」は、自身にまつわる情報や遺産相続に関する希望などを書き留めておくノートであるのに対し、「エンディング ブック」の内容は自身の経験、思い出、自伝、エッセイ、フィクション、知見、持論、経営哲学、メソッドなど、伝えたい内容、話しておきたいこと、残しておきたい記録、なんでも自由に本としてまとめられる。

「エンディングブック」は内容だけでなく、ボリュームも自由であり、経験や思い出を写真とともにまとめた超大作の自伝でも、経営理念のエッセンスをコンパクトにまとめた経営本でも可能。プロの編集者が何度もインタビューして伝えたいことをすくい上げ、編集してパッケージ化する。

今後、AIを活用した書籍の内容との会話の実装も予定している。

TOKIAI

出典:PR TIMES「日本初!終活中の方のデジタル移行・故人との再会を実現する、AIサービス TOKIAI ローンチ!」

AI VOLTは「終活(人生の締め作業)中の方」「亡くなってしまった方」をAIで再現し、デジタル上で生き続けられるAIサービス「TOKIAI」 のサービスを開始。

最新AI技術により、「終活(人生の締め作業)中の方」「亡くなってしまった方」の記憶・性格・声・表情、癖を再現し、デジタル上で生き続けられるサービス。「終活中の方のデジタル移行」「亡くなってしまった方のデジタル再現」はそれぞれ別のプロセスを通して高精度のデジタルツイン生成を実現する。

「終活(人生の締め作業)中の方」の場合は、情報収集を目的としたインタビュー撮影を行い、そのデータを元にAIがデジタルツインを生成することで、死後でも故人に会うことができるサービスになっている。

一方、「亡くなってしまった方」の場合は、故人の生前のデータを収集し、そのデータを元にデジタルツインを生成することで、死後でも故人に会うことができるサービスになっている。特に死後のサービスの場合は、「グリーフケア(遺族の喪失感のケア)」という福祉的効果も期待できる。

アカシカ

出典:PR TIMES「“知らぬ間に火葬”をふせぐためにできること 『アカシカ』で始めるおひとり様の終活」

起業家僧侶が代表のWaterhumanは新たな終活サービス『アカシカ』の提供を開始した。

従来のエンディングノートなどのサービスは、終活の第一歩を踏み出すきっかけにはなるものの終わらせるためのサポートが不十分で、結果として終活が後回しになってしまうという課題があった。そこでアカシカでは、利用者の資産状況や死生観に基づいて最適化された終活タスクリストを提供し、さらに終活を最短距離で終えるために有用な様々なサポートを用意している。終活タスクリストは誰でも無料で作成でき、必要に応じて有料のサポートを利用するというモデルのため、終活の必要性が低い人から高い人まで幅広く利用できる。


・自らが死んだあとのPCやスマートフォン等のデジタルデバイス、デジタルデータに対する取り扱いへ、関心が高まっている

・遺品整理の現場では「データが残っていたがゆえに起こるトラブル」と「データが取り出せないことで起こるトラブル」の両方の問題が起きているという
前者では、遺族や関係者が故人へ印象を悪くする可能性があり、その弁明や謝罪もできない点で、故人と残された者たちの両者にとって報われない結果となるため、問題となっている

・Yahooは終活のためのサービス「Yahoo!エンディング」を開始
「生前準備」「葬儀手配」「相続・遺言」「お墓をさがす」「マナーと知識」の5つのコンテンツを提供している。ユーザーが死亡したかの確認は、公的証明書を元に確認し、遺族が生前予約を手配することにより、死亡確認が実施される 。現在サービスは終了している
ユーザーの死亡確認が、今後このようなサービスの鍵になってくるだろう

出典:PR TIMES

・死後にデータを削除するソフトウェアが登場している
PCの最終起動から一定期間経った時や、「僕が死んだら」という名称のファイルがクリックされたときに、指定されたファイルが自動的に削除されるという

出典:freesoft100

 

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