a-23 : ブロックチェーン

ブロックチェーンとは?

ブロックチェーンとは、ネットワーク上の端末同士を1つのチェーンのように接続して暗号技術により取引履歴を管理・格納する技術である。

仮想通貨などの金融取引においてブロックチェーンが既に実装されており、今後はトレーサビリティの実現やアート・エンタメ・ゲーム・ファッションなど、多くの領域・業界で用いられるようになると予想される。

ブロックチェーンを基盤にして作成された代替不可能なデジタルデータであるNFT(非代替性トークン)も社会に浸透する

予想される未来社会の変化

  1. 中央管理者を必要としない信頼性の高い取引システムが確立し、金融サービスの低コスト化と効率化が実現する
  2. デジタル資産の所有権や取引履歴が完全に記録・追跡可能となり、知的財産権の管理や資産取引の透明性が向上する
  3. サプライチェーンの完全なトレーサビリティが実現する
  4. デジタルアートやファッション、ゲームのアイテムなど様々な形態のNFTが登場し、NFTのスキル証明の発行やNFTを用いた販促などが活発になる

トレンド

名刺データを預からない名刺管理アプリ「ダイバービズ」

出典:PR TIMES『セルフ保管だからデータ収集されません!名刺データを預からない名刺管理アプリ「ダイバービズ」登場!』

ゼクサバースはオンチェーンNFT名刺が無料で作成、転送、保管できる次世代の分散型名刺管理アプリ「ダイバービズ」のサービスを提供開始。

オンチェーンNFT名刺はユーザー所有のブロックチェーンアドレスにセルフ保管する仕組みのため、 従来のWeb2名刺管理のように運営元のサービス提供会社に名刺データを預ける必要がないWeb3 名刺管理となり、ユーザーが保有する名刺のデータも収集されない。

また、NFT名刺はブロックチェーンネットワーク上で検証されるため、複製や偽造はほぼ不可能。このため、NFT名刺の情報は安全かつ確実に保護され、強固なセキュリティが保全されている。

SHIMENAWA(しめなわ)

出典:PR TIMES『上川大雪酒造が二風谷アイヌとコラボした北海道初の有機日本酒(オーガニック日本酒)で ブロックチェーン×IoT(NFCタグ)技術の「SHIMENAWA(しめなわ)」を導入』

SBIトレーサビリティはブロックチェーン×IoT(NFCタグ)の技術融合により現物資産とデジタル情報の強固な紐付けを可能とするトレーサビリティ・サービス「SHIMENAWA(しめなわ)」を提供している。

上川大雪酒造の“Niptay”には「SHIMENAWA」が使われている。“Niptay”は、北海道日高地方最長の大河・沙流川中流域の平取町で伝統的なアイヌ文化の普及振興を続ける二風谷アイヌの方達と北海道で地方創生蔵を理念に掲げ酒造りをする上川大雪酒造の必然的な出会いから始まったコラボレーションプロジェクトで造られた上川大雪最高峰の日本酒(限定品)。“Niptay”の「箱ラベル」にはNFCタグが一体化されており、スマートフォンをかざすとブロックチェーンの高度な暗号技術で保護された情報で未開封の正規品であることが証明されるほか、北海道初「有機日本酒(オーガニック日本酒)」のスペック情報や、二風谷アイヌの方達とのコラボレーションプロジェクトの特典ムービーなどのコンテンツが楽しめる。

また、開封後に再びスマートフォンをかざすと、「開封(購入)情報」をブロックチェーンに記録。リアルタイムで上川大雪酒造から開封(購入)登録された地点が地図上で結ばれ、自分が購入された証を表示することで顧客へのサプライズ演出が仕掛けられている。

鹿児島市にて「SHIKI」でのマイナンバーカードを用いた本人確認済みのDIDとポイント決済の実証実験

Digital Platformerは2023年2月13日から3月12日の1ヶ月間、次世代プラットフォーム「SHIKI」を用いて鹿児島市デジタル戦略推進課と実証実験を実施した。マイナンバーカードによる本人確認済みIDと行政サービスやポイント決済との連携の効果検証を目的とする。

「SHIKI」はDID(分散型ID)とデジタル通貨発行の機能をメインに、情報配信、ポイントを貯める・使う等、色々な機能を提供できるマルチウォレットアプリを可能とするスマートコントラクトを掲載したプラットフォーム。

DID(分散型ID)の生成は、マイナンバーカードを用いた本人確認を前提とし、公的個人認証サービスを用いて行われた。スマートフォンで、マイナンバーカードのICチップを読み取り、基本4情報を取得することにより、DID   (分散型ID)が生成される。また、DID(分散型ID)はWeb技術の標準化団体であるWorld Wide Web Consortium(W3C)が勧告した標準規格に則って生成されるものになる。

今回の実証実験では、図書館や水族館といった施設の利用者証と「SHIKI」で生成される本人確認済みのDID(分散型ID)を連携させることによって、施設の利用証もスマートフォン内のマルチウォレットアプリ「かごパス」に格納・使用できる。 デジタル通貨発行機能はQRコードを用いた決済を基本としており、利用者はスマートフォンの「かごパス」の「決済」機能より支払いを行う。鹿児島市役所周辺の加盟店にて利用可能。チャージ・決済・購入履歴まで「SHIKI」で一貫して管理でき、またデータは鹿児島市に帰属するため、そのデータを基に市民生活の改善に役立てることができる。 これらの機能はすべてブロックチェーンとそれに紐づくスマートコントラクトによって構成されており、よりセキュアな環境でサービスを提供している。


・総務省の情報通信白書(30年版)によると、「ブロックチェーン技術とは情報通信ネットワーク上にある端末同士を直接接続して、取引記録を暗号技術を用いて分散的に処理・記録するデータベースの一種であり、「ビットコイン」等の仮想通貨に用いられている基盤技術」としている。

・ブロックチェーンは、取引の記録をブロックという記録の単位で格納する。また格納の際には、以前に生成されたブロックの情報を要約した、「ハッシュ値」という情報も格納される。データの改ざんにはこのハッシュ値をチェーン全体で変更する必要が生まれるため、改ざんが困難である。

・ブロックチェーンは「P2Pネットワーク」や「コンセンサスアルゴリズム」「スマートコントラクト」「偽造防止・暗号化技術」といった複数の技術を活用することによって実現している。
株式会社グローバルインフォメーションによれば、2021年の予測で市場規模は世界で2026年に24億5,900万米ドル到達すると予測。

出典:ブロックチェーンデバイスの市場規模、2026年に24億5,900万米ドル到達予測(PR TIMES)

・Mastercardは2017年時点で、決済システムにブロックチェーンを導入することを決定。決済処理をすることで仲介者が不要となるため、手数料やコストを削減でき、国際間送金なども迅速に低コストで実現する。

 

 

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