新任・初級者BtoBマーケターのためのオンラインリード獲得施策5選
・マーケティング部に配属されたけど、マーケティングについての知識がない
・上司にリード獲得の仕事を任されたけど、何をすればいいのかわからない
・低コストでも効果が出るリード獲得の手法を知りたい
このような悩みをお持ちの読者の方も多いのではないでしょうか。
本記事ではこれらの悩みを解決し、効率良くリードを獲得していくために、コロナ禍で実践できるオンラインリード獲得施策を5つ厳選して紹介していきます。
リード獲得施策には大きく分けて2つのフェーズがあります。1つ目は集客フェーズで、ターゲットとする顧客をより多くWebサイトに誘引します。コンテンツマーケティングやWeb広告が当てはまります。2つ目は獲得フェーズで、Webサイトに訪問したユーザーにとって価値ある情報の提供と引き換えに、ユーザー情報の登録を促します。ホワイトペーパー、ウェビナー、メルマガなどが当てはまります。これらの視点を踏まえて、それぞれの施策を説明します。
すぐに実践できる!オンラインリード獲得施策5選
①コンテンツマーケティング
②Web広告
③ホワイトペーパー
④ウェビナー
⑤メルマガ
リードの定義
リードとは見込み顧客の情報
リードとは「見込み客の情報」のことです。
ここでいう情報とは、「氏名、会社名、役職、メールアドレス、電話番号」などを指します。
リード獲得とは見込み顧客の情報を獲得すること
リード獲得とはその名の通り、「見込み客の情報を獲得する」ことを指します。
ここで大切なポイントは、メールアドレスや電話番号など、企業側から見込み客へコンタクトを取る際に必要な情報を取得することです。
獲得手法や施策は様々あり、展示会で名刺交換をしてリード獲得をすることもあれば、メールマガジン登録や資料請求の際にフォームでリード獲得をする場合もあります。
オンラインリード獲得施策5選
①コンテンツマーケティング
自社サイト上などでユーザーに有益なコンテンツを提供し、オーガニック検索からの流入を増やすマーケティング手法です。運用面では長期的に継続する必要があり大変ではありますが、低コストで始められるためハードルが低く、資産として蓄積することができるメリットがあります。また、良いコンテンツを提供し続け、検索エンジンや来訪者からの高い評価を得ることができれば、検索順位が上がり、更にアクセス数が増えるという好循環を生み出すことができます。
ここで検索順位の重要性を示すデータを1つご紹介したいと思います。
SISTRIX社の調査によると、Googleでの検索順位1位の平均クリック率(CTR)が28.5%であるのに対し、10位のCTRは2.5%と10倍以上も違います。また、このデータから検索順位が11位(2ページ目)以降になるとCTRがさらに低くなることが予測でき、SEO対策がいかに重要であるかが分かります。
特にターゲットが検索するであろうキーワードや、自社が狙いたいキーワードで検索順位を高めることが重要です。規模がそこまで大きくない企業においては、競合の多いビッグワードよりも、競合の少ないキーワードで検索順位を上げていくことが大事な指標となります。
コンテンツマーケティングは、ユーザーが自社サイトを認知してくれる最初の段階です。そのため、初めて自社サイトへ来訪してくれたユーザーが満足してくれるコンテンツを作成する必要があります。ユーザーが検索エンジンでキーワード検索をする主な理由は、自身の悩みや課題を解決したいという欲求からきます。よって、「課題解決に役立つコンテンツ」がユーザーにとって有益なコンテンツと言えます。
ポイントはユーザーのニーズの把握と、ニーズを満たす情報の提供です。この2つの点を考えることでどのようなコンテンツを書けば良いのか明確になります。自社が伝えたい情報を伝えるのではなく、コンテンツを作成する際は常にユーザー目線に立ってコンテンツを作りましょう。
②Web広告
インターネット上のメディアやプラットフォームに掲載されている広告を指します。
コンテンツマーケティングと比較するとコストはかかりますが、ユーザーの地域や性別、年齢などの基本的なものから、Webサイトでの閲覧や検索、行動履歴などの細かいセグメントが行うことができ、それをもとにターゲティングを行います。また、効果測定がしやすいのも特徴の一つです。広告の閲覧数やクリック数などのデータを定量的に可視化することができ、現状を把握しやすくなります。
Web広告はコンテンツマーケティング同様、自社サイトを認知してもらう段階の施策です。比較的短時間で効果を出すことができ、国内のみならず海外に向けたターゲティングも行えるため、多くのユーザーに認知してもらうことが可能です。
Web広告の中でも特に効果的なものを4種類ピックアップしました。
・リスティング広告
→ユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果上部や下部に掲載される広告
リスティング広告でのポイントはキーワードの選定です。キーワード設定時に自社に関連性の低いキーワードを設定しまうと、リードになる可能性が低いユーザーばかりがクリックしてしまい、余計なコストに繋がります。そのため、自社商品やサービスに関連性の高いキーワードを選定することで、見込み度合いが比較的高いユーザーに自社の広告が表示され、質の高い自社サイトへの流入数向上に繋がります。
ニーズが顕在化した顧客、いわゆる顕在顧客をターゲットとしているため、ターゲットに響くキャッチコピーや適切なキーワードを選定することができれば、リード獲得に繋がる可能性を高めることができます。
・ディスプレイ広告
→webサイトなどのメディアの広告枠に表示されるテキスト、画像、動画広告
ディスプレイ広告でのポイントは、クリエイティブ(キャッチコピーや画像、動画などの素材)です。テキストを含めた魅力的なビジュアル全体で訴求することでユーザーの興味を引くことができ、自社サイトへの流入と自社の認知に繋げることができます。
・SNS広告
→Facebook・Twitter・Instagram・LINEといったSNS内でユーザーに配信する広告
特にFacebookはビジネスパーソンの利用率が高く、国内の企業利用率も増加傾向にあるため、SNS広告のなかでも効果の高い媒体といえます。
ポイントとなるのは、ディスプレイ広告同様、ユーザーの興味・関心を引くクリエイティブを作成することです。ユーザーがタイムラインを閲覧する際、文字は「読む」よりむしろ「見る」ことがほとんどのため、視覚的に興味を引きクリックしたくなるようなクリエイティブ作成を心掛けましょう。
・リターゲティング広告
→過去に自社サイトを訪問したことのあるユーザーに対して、別のサイト上で同じ商品やサービスの広告を表示する広告
過去の訪問で自社の認知が行われ、リターゲティングで興味・関心を持ってもらうことができます。また、一定の時間が経過してからリターゲティング広告を打つことで自社のことを思い出してもらうことが可能になります。ユーザーとの接触回数を増やすことによって、だんだんと好感度や評価などが高まっていくという効果が見込めます。
ポイントは質の高いユーザーリストを作ることです。ユーザーリストとはリターゲティングタグが埋まっている広告主のサイトを訪問したユーザーやそのユーザーの行動履歴をもとに作成されるユーザーの一覧のことです。ユーザーリストの種類も多様で、参照元URLやページ種別、カテゴリーIDなど種類別にリストを作成することができます。これらのリストをもとにターゲットを絞り込んで適切な広告をユーザーに表示することで、成果を高めることができます。
③ホワイトペーパー
お役立ち資料や、自社商品・サービス、導入事例などに関する役立つ情報をまとめた資料を指します。よくサービス資料と混同されることがありますが、サービス資料はサービスの機能や料金などのサービス内容を紹介する資料です。一方、ホワイトペーパーは自社商品・サービスを使うことでどのようなメリット・ベネフィットが得られるのかをイメージさせるための資料です。
オーガニック検索やWeb広告から流入してきたユーザーに、更に興味・関心を持ってもらうために提供する資料で、ダウンロードする際の入力フォームでリードを獲得することができます。
ホワイトペーパーで重要となるのはコンテンツのテーマです。ユーザーに自社商品やサービスを利用することで持っている課題を解決することや、ダウンロードすることで貴重な情報を得られることをイメージさせなければいけません。自社の持つノウハウや、導入事例、レポートをホワイトペーパーとして提供するとよいでしょう。
続いて、どのようにユーザーにホワイトペーパーをダウンロードさせるのか。ここでポイントとなるのがCTAです。実際にCTAを改善してダウンロード数が増加したケースがたくさんあります。CTA(Call To Action)とは、B2Bサイトでは問い合わせや資料請求のための入力フォームへ誘導するボタンやテキストリンクのことを指します。コンテンツページに、ホワイトペーパーダウンロードのCTAを設置することで、サイトへの流入からリード獲得までの導線を作ることができます。CTAを設置する適切な場所としてはWebページのヘッダーやフッター、途中に入れることが多いですが、あまりにも多くのCTAボタンを設置してしまうとユーザーに嫌がれてしまうこともあるので、一つのWebページにCTAは多くても3つに抑えましょう。
④ウェビナー
Webとセミナーの造語で、オンライン上で開催されるセミナーを指します。新型コロナウイルスの影響により密集した会場でオフラインのセミナーを開催することが難しくなってきましたが、インターネット環境が整っていれば場所を問わずに参加できることが最大のメリットです。また、以前は会場代や人件費、交通費がかかることがありましたが、オンラインで行うことでこのようなコストが大幅に削減することができます。
ウェビナーは上でも説明した通り、「気軽さ」や「コストの低さ」、チャットでの「質問のしやすさ」が特徴で、オフラインのセミナーと比べ、全国から集客を行うことができます。また、ウェビナーはあらかじめテーマを決めて開催するため、参加者の多くが比較的高い興味・関心を持つリードを獲得することができるでしょう。
ウェビナーでのリード獲得は、参加を希望するユーザーが参加申し込みする際の申し込みフォームで行われます。そのため、申し込みフォームへの誘導が重要となります。メルマガを通じて自社の顧客リストへの一斉送信や、自社のSNSでの発信、Web広告の出稿、セミナー集客ポータルサイトの利用など様々な方法やメディアで発信してより多くのユーザーに認知してもらいましょう。また、キャンセル率を下げるために、ウェビナーで使用する資料を事前に公開しておくことも効果があります。
ウェビナー後は参加者にアンケートを取って、フィードバックをもらい、次回開催する際により良い講演が行えるよう改善します。また、講演内容を動画にしてコンテンツとして提供するなど、他のリード獲得施策と上手く組み合わせましょう。
⑤メルマガ
メルマガとは、発信者から購読者に定期的に配信されるメッセージです。配信目的は主に、キャンペーンなどの告知、知識・ノウハウの提供などがあります。既に自社でメルマガを実施しているという読者の方もいるかと思いますが、メルマガは他の施策と組み合わせることで更なる効果を生み出すことができます。最新のコンテンツや記事がメルマガとして配信されることをアピールすることで、メルマガ登録を通じて見込み客のリードを獲得することができます。
ユーザーにメルマガ登録してもらうにはまず自社がメルマガを行っていることを知ってもらう必要があります。自社サイトにページにメルマガ登録ボタンの設置や、社内リソースに余裕があればメールマガジンページを作成することも効果的です。このページでは配信頻度や配信コンテンツの内容などを説明して、自社のメルマガに登録することで得られるメリットを知ってもらいましょう。他にもメルマガ登録と引き換えにホワイトペーパーなどのプレゼントや特典をつけて、メルマガを登録するメリットを感じてもらいましょう。
もう一つメルマガ登録で重要な点は、登録フォームでの必須入力項目数は最小限に抑え、ユーザーの手間の軽減することです。ホワイトペーパーダウンロードの請求フォームでも同じことが言えますが、フォームで「入力するのが面倒くさい」とユーザーに思わせてしまうと離脱率が上がります。WACUL社の調査では、入力項目が一つ増えるごとにユーザーの通過率が2%下がることが明らかになっています。(※出所:WACULテクノロジー&マーケティングラボ「B2Bサイトのフォームにおけるベストプラクティス研究」)
よって、入力項目は氏名、会社名、連絡先など簡単に入力ができるもののみに抑え、更に詳しいリード情報は任意にするなど工夫しましょう。
さらに、メルマガは、リード獲得後に行うリード育成(リードナーチャリング)の有効な手段としても活用されています。
メルマガに登録するユーザーは自社に興味・関心を持っていることが多く、継続的に発信を行うことで将来的に顧客となり得るユーザーに育てることができます(リード育成)。メルマガの最大の特長は購読者に対して個別に情報発信を行えることです。かかるコストも低く、大量に送信することができます。また、MA(マーケティングオートメーション)ツールを使うことで、メール配信システムを利用して希望する日時や閲読状況に応じて自動的にメルマガ配信を行ったり、送信したメルマガの開封率を定量的に可視化して効果を測定したりするなど、比較的労力をかけずに行うことができます。
まとめ
最後にそれぞれの施策の特長とポイントについて整理します。
より多くのリード獲得を目指すには、一つの施策を行うだけでは不十分です。様々な施策を組み合わせながらPDCAを回していくことで、リード獲得増加への貢献度が高まります。自社のリソース状況に適した施策を組み合わせて実施し、更なるリード獲得を目指しましょう。
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