XR(VR・AR・MR)とは?
XR(Extended Reality)は、現実世界と仮想世界を融合させる技術の総称であり、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、混合現実(MR)などの技術を含む。
VRは完全にデジタルな仮想空間にユーザーを没入させる技術、ARは現実の環境にデジタル情報を重ね合わせる技術、MRは現実世界と仮想世界をリアルタイムで統合し、ユーザーが両方とインタラクションできる技術のこと。
デジタル情報と物理的環境を組み合わせ、ユーザーに新たな体験やインタラクションを提供する。
予想される未来社会の変化
- メタバースやデジタルツインなど、XRを基盤とした新たなプラットフォームが社会インフラとなり、経済活動や文化活動の中心が物理空間からXR空間へと拡張される
- 人間の知覚・認知能力が技術的に拡張され、従来の身体的・空間的制約を超えた新たな体験や表現が可能となり、芸術や文化の概念が変容する
- 高度なXRコンテンツやサービスへのアクセス格差により、教育機会や就業機会の不平等が拡大する
トレンド
都市を拡張するXR展覧会「AUGMENTED SITUATION1.2 D」
「AUGMENTED SITUATION1.2 D」は渋谷や有楽町の街を舞台に展開した都市型XR展覧会であり、XRだけではなく従来の彫刻作品や平面作品をXR技術と組み合わせたハイブリッドな展覧会となっている。この展覧会ではヴィジュアルアーティストに留まらず、渋谷の街そのものを展示会場にすることで建築家や音楽家とも連携をし、新たな空間表現を体験できる取り組みになっている。
体験者は、渋谷・シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT](以下CCBT)/有楽町・SusHi TechSquare(以下STS)で配布される、パンフレットに掲載された渋谷区内のポイント訪れ、スマートフォンからQRコードを読み込むことで、都市風景に出現するAR作品を鑑賞できる。
さらに、パフォーマーとともに展覧会を巡り、自分たちの身体性とともにXRをみんなで体感したり、ワークショップで描いた絵が展覧会のAR作品になったりと、ハイブリッドに参加できる来場者参加型の仕掛けが満載となっている。建築家や音楽家等の様々な領域のアーティストが参加し、都市と情報空間をつなぐ拡張現実ならではの多彩な表現が楽しめる。
MRを用いたモデルルーム案内
三井不動産レジデンシャルは住まい探しにおける新たな手法として、Mixed Reality(MR)を用いたモデルルーム案内を、日本で初めて開始。
VRモデルルームと最新技術であるMRを用いて3D化したデジタル家具等を融合する事で、住まい探しにおける新たな手法を顧客へ提供することで、より具体的に暮らしのイメージに役立つことを目指す。
MRを用いたモデルルーム案内は販売中の「パークホームズ上板橋」のモデルルーム案内にて導入を開始し、今後も順次利用可能物件を増やしていく予定。「パークホームズ上板橋」の案内においては、3種類のVRモデルルームをご用意し、リアルサイズでお部屋の広さや空間イメージを体感できる。また、体感している間取り上に、MRを活用し3D化した家具を投影する。MRを活用し、将来的には全ての間取りタイプに対応することやご自身で家具を動かすことも想定しており、すべての空間をご体感いただけることに加え家具レイアウトの検討もより具体的に可能となる。
没入体験型の撮影サービス『mixta IMMERSIVE Shot』
日本テレビが事業展開するXR分野のコンテンツ制作および開発支援サービス『日テレXR』では、没入体験および撮影ができるサービス『mixta IMMERSIVE Shot(ミクスタ イマーシブ ショット)』を提供している。
実際には撮影できない場所や、映画やアニメ、スポーツの名場面に入り込んだような新たな没入体験の撮影ができる。日本テレビの放送で培われた技術やノウハウを活用し、体験者は HMD(ヘッドマウントディスプレイ)などを装着することなく、装置の前に立つだけで体験ができ、複数人の撮影にも対応している。
・xRはゲームを中心に広がりを見せていたが、近年では旅行、小売など様々な領域で活用が進む
・最近では、労働生産性の向上や従業員のジョブトレーニングへの活用が期待されている。ARメガネを活用して、工場作業員にARメガネを通して作業指示を出すなど、軽作業系の補助を行う役割として活用されている
・九州旅客鉄道とNTTドコモは、AR技術を用いて列車の窓の風景に観光情報を投影する実証実験を2019年に実施した。
将来的には、乗客のスマートフォンやタブレット端末と連携し、列車降車時から目的地までの観光ガイドや多言語対応を目指すという
・ARやVRに関連した特許出願数は急増しており、2014年から2016年の 間に約5倍増加している
・xRの普及の一方で、個人情報の取扱やサイバーセキュリティ、フェイク体験(間違った情報に基づく体験)など、様々なリスクが考えられ、同時に対策していくことも求められるだろう
・Googleは、2021年5月先進的なオンラインコミュニケーションシステム「Project Starline」を発表した。3Dモデルのリアルタイム伝送と裸眼立体視を可能にする技術により、まるで目の前に相手が実在するかのようなオンラインコミュニケーションが実現できる。
・ロンドンでは、SnapchatのVPS機能が先行リリースしており、ARを体験することができる。
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