a-19 : 個人向けAIエージェント

個人向けAIエージェントとは?

個人向けAIエージェントとは、生活者の位置・行動・身体情報などの膨大なデータをもとに、大規模言語モデル(LLM)や生成AIを活用してパーソナライズされたサービスを指す。IoB(Internet of Bodies/Internet of Behavior)・IoTデバイスの普及・遍在化によって実現する。

AIエージェントを活用することで、状況に合わせた課題解決のアイディアを得たり、個人の好みや特性に合わせてカスタマイズされた提案を受けたりすることが可能になる。

予想される未来社会の変化

  1. IoB(Internet of Bodies/Internet of Behavior)やIoTデバイスの普及と偏在化により消費者の位置、行動、身体情報等の膨大なデータが蓄積され、データパーソナライゼーションの精度が大幅に向上する
  2. 高度化したAIエージェントと人間の思考や自己意識との境界が曖昧になり、融合的な状態を自己として認識するようになる
  3. AIエージェント間が連携・相互作用することで、社会的通念や常識が共有化しやすくなり、社会のあり方がより調和的なものへと変化する
  4. 個性や人間の意識・自己といったものに対する本質的な議論やが活発になる

トレンド

ADKグループ 大山CEOのAIクローン「AI-CEO」がパーソナライズされたメッセージで新入社員を歓迎

出典:PR TIMES『オルツとADKホールディングス、ADKグループ 大山CEOのAIクローン「AI-CEO」を共同開発』

P.A.I.®️(パーソナル人工知能)をはじめ、AIクローン技術でつくり出すパーソナルAIの開発および実用化を行うオルツは、同社が開発・提供している、デジタル上で人間の再現を可能にする人格生成プラットフォーム「CLONEdev(クローンデブ)」を活用し、ADKホールディングスと、ADKグループ  大山俊哉CEOのAIクローン「AI-CEO」を共同制作。

2024年4月1日に開催されたADKグループの2024年度入社式では、「AI-CEO」が、新入社員125名それぞれにパーソナライズしたメッセージで歓迎した。

「AI-CEO」は、ADKグループの企業情報をはじめ、大山俊哉CEOと新入社員125名のプロフィールなどを事前に学習しており、入社式当日は、会場ロビーに「AI-CEO」を設置。新入社員が画面越しに自分の名前を伝えると、それぞれにパーソナライズした歓迎メッセージが大山CEOの声や姿を模した「AI-CEO」によってリアルタイム生成された。

AIアバターによる次世代型就職・キャリア支援サービス

出典:PR TIMES『キャリアボット、AIアバターによる次世代型就職・キャリア支援サービスを開始!miibo社及びデジタルヒューマン社のサービスを活用。』

キャリアボットはmiiboおよびデジタルヒューマンとの共同開発を通じて、大学向けに新たな就職・キャリア支援サービスを提供開始。

このサービスは、学生がいつでも自分に合ったキャリア相談を受けられるように設計されており、教育機関のキャリアセンターの負担を軽減し、業務の効率化を実現。AIとデジタルヒューマン技術を組み合わせた新しい形の支援が可能になり、学生には24時間365日、パーソナライズされたサポートが提供される。

キャリアボットは、この先進的な取り組みにより、学生の就職支援とキャリア形成の質を高めることに貢献し、教育分野におけるデジタルトランスフォーメーションを推進することが期待されている。

AIによる次世代育児サポート

出典:PR TIMES「ベビカムがAIによる次世代育児サポートの実証実験を開始 〜 25年間のサイト運営の中でのコミュニティデータを活用し、妊娠・育児中の家族や、各分野の専門家が参加 〜」

ベビカムは妊娠・出産・育児をサポートする先端技術の開発に向けた新たな一歩として、AI技術を活用した育児サポートの実証実験の開始を発表した。

25年間運営している妊娠・育児サイト「ベビカム」内で蓄積された、コミュニティでの相談・アドバイス、体験談などの膨大なデータをAIのナレッジとして活用し、子育てを支援する技術の可能性を探ると同時に、そこに存在する課題やリスクについても調査することを重視している。

妊娠・育児中の期間は、健康面、精神面、生活面などにおいての不安や悩みが特に多くなる時期でもあルガ、「ネットで情報を探せば探すほど不安になる」「SNSで相談すると攻撃されるので怖くて相談できない」などといった、現在のネット社会での課題を、AIによって改善できる可能性を探る。

さらに、健康・医学的な情報の取り扱いや、相談相手としてのAIのあり方なども含め、実証実験の参加者からのフィードバックをもとに、AIが妊娠・子育てを支援する上でどのように貢献することができて、どのような課題があるのかを明らかにしていく。

現在ベビカムでは、ChatGPTをはじめとするAIテクノロジーを活用し、妊娠・育児に役立つカスタムAIをテスト開発しており、いくつかのモデルを利用して実証実験を行う予定。


・(ソフトウェア)エージェントとは、情報収集に関する問題を個人に代わって解決し、快適な環境で作業を行えるようサポートするプログラム



出典:総務省 学術雑誌『情報通信政策研究』 第3巻第2号
『AI 倫理指針の動向とパーソナル AI エージェント』

・Open AIは、2022年11月に「ChatGPT」を公開した。大規模言語モデルによって、人間のような自然な文章を生成でき、様々な用途に活用できる。

・現在はマーケティング領域において、購買履歴から商品リコメンドを行うことが一般化している。表情や会話を通じて商品をオススメするAIロボットも登場。人に代替して接客を行う

出典:日経電子版 血糖値の不安をクラウドで解消 糖尿病患者が遠隔診療

・IoB(Internet of Bodies/Internet of Behavior)やIoT、CPS(Cyber-Physical System:リアル領域でセンサー等を介して収集した位置、行動、身体情報を活用し、定量的な分析結果からあらゆる産業で活用しようとする取り組み)の登場により、不確実な環境変化に自動で対処する自律的エージェントの需要が高まっている

・ヘルスケア分野においては、喘息患者のリアルタイムバイタルデータを計測。喘息の発生リスクを事前に予測し、医師に共有し重症化を防ぐ事例がある。
日々の生活データや血液データから、リアルタイムに体調データを知ることができるようになった例もあり、病気の予防に寄与する

・複数企業にデータの共有を行うことで、より深くパーソナライズされたサービス、情報を、消費者が得ることができるようになる。その際には企業間の信頼関係、企業と利用者間の信頼関係が重要となる

 

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